誕生日企画
Birthday story 5
O「えっ・・・ニノ?」
フロントに電話してるリーダーに突然後ろから抱きついたから、リーダーは驚いて振り向いた。
電話を切って完全に俺の方に向き直ったリーダーに、俺は勢いでもう一度正面から抱き締めた。
O「なっ、何?どうした?」
その声があまりにも拒否してるかのように聞こえたから、俺は抱き締めた腕の力を緩めてリーダーの顔を確認した。
思った通り、想定外だっただろうから相当ビックリしてる。
素直に応戦してこないリーダーに対し、ちょっとイラっとした俺は嫌味なひと言も言いたくなった。
N「知念と来てたら、多分これくらいじゃ済まなかったんじゃない?」
O「ええっ?」
N「もういいですよ!やっぱあなた若い子の方がいいんだ?」
O「何言ってんの?」
N「それじゃどうして俺が代わりと聞いた時、断んなかったんだよ。」
O「は?」
N「だってそうじゃない?知念じゃなかったから、あなた俺とじゃつまんないんでしょ。」
O「待ってよ。」
N「もう、いいですよ。さっさと飯食って風呂に入って帰りましょう。時間の無駄だよ。」
O「ニノ、おいらの話を聞いてよ。」
N「恋愛相談なら他でやって貰えます?俺、これでも結構傷付いてるんで。」
O「んふふっ・・・何言ってんだよ。さっきから聞いてりゃ、自分の好き勝手なことばっか言って。」
N「な、何だよ。だって思った通りの事言って何が悪いの?」
O「ちょっとこっち・・・」
リーダーが俺の腕を引っ張って休憩用のベッドのある方へ歩いてく。
N「は、離してっ!」
O「嫌だ。離さないよ。」
N「何でだよ?俺から言われたからって無理して誘われても嬉しいわけないだろ。」
O「まぁまぁ、良いから座れよ(笑)」
リーダーが俺をベッドの淵に座らせ、その隣に自分も腰を下ろした。
O「ね?一体どーしたっていうの?今日のニノはなんか変だぞ。」
N「ああ。変だね確かに。俺も何でか分かんないんだよ。」
O「もしかして・・・だけどさ?」
N「えっ?」
O「ニノって、俺とそういう関係になりたいと思ってくれてた?」
N「はっ?」
O「ここは大事だぜ?ちゃんと真面目に答えろや。」
N「ん、んなわけねぇだろっ///」
O「ふうん・・・」
N「な、なんだよ?」
O「それじゃ聞くけど、どうして侑李と代わるのOKしたの?」
N「へっ?そ、そりゃあたまにはリーダーと温泉も悪くないかなぁって・・・」
O「ニノはさっきおいらに何て言った?」
N「はっ?」
O「こういう所はカップルか夫婦で来るところだって知ってて侑李を誘ったのかって言わなかった?」
N「い、言いましたけど?」
O「それってニノはどうなの?」
N「えっ・・・」
O「ニノだって大体分かってたんじゃないの?こういう個室使うって事は最初から。」
N「お、俺は・・・」
O「おいら言ったよね?侑李が来れなくなって、むしろニノで良かったって。」
N「あ・・・うん・・・」
O「だから、もう喧嘩とかやめようよ。せっかくプライベートで来てるのに・・・勿体ないよ。」
N「俺は喧嘩なんて・・・」
リーダーは次の瞬間小さくクスッと笑って俺の肩に腕を回した。
N「えっ///あ、あの・・・おーの・・・さん?」
リーダーは俺の顔を下から覗き込んでニッコリと微笑んだ。
そして、ゆっくりとその唇を重ねてきた。
つづく