第10章
新生活①
和 『もうさ・・・ちょっと回数減らさない?』
俺の下でニノが半笑いでそう言った。
智 『何でさ?』
和 『だって、幾らなんでも飽きちゃうと思うけど』
智 『えっ?お前、もう飽きたの?』
俺はニノの思いもかけないその言葉に
身体を離して思わずそう聞いてみた。
和 『いや、誰もそうは言ってないよ。』
智 『じゃあ、何で突然そういう事言うんだよ?』
和 『だって考えてもみてよ。
急に俺があなたから今みたいに
求められなくなったらさ、
あれっ?飽きちゃったのかな?って
そう思わなくもないわけじゃん(笑)
それってプレッシャーにならないの?』
智 『全然ならないね』
和 『真面目に考えてから答えろやっ(笑)』
智 『ならないもんはならないからそう答えるしかないじゃん。』
和 『駄目だね(笑)話になんないよ。』
智 『本当はお前が飽きてきてんじゃないの?』
和 『今はそうじゃないにしても、ゆくゆくはわかんないですよ(笑)』
智 『えええーっ?』
和 『あはははっ。はいっ、もうこの話終わりぃ・・・』
だいたい、なんでそんな事言うんだよ。
もしかしてマジでもう飽きちゃってんじゃないの?
やり方変えっかな?
・・・って他にどんなやり方あんだよ?
道具か?体位か?
何なんだよ・・・モヤモヤするじゃん。
智 『教えろよっ』
和 『もう、何?』
智 『何が気に入らないからそんな事言うんだよ?』
和 『だからもうその話は終わりだってば(笑)』
智 『じゃあ、回数減らすとか言うなよ・・・』
和 『俺はあなたの為を思って言ったのに。
俺の優しさだって事がどうして分かんないんだろうね。』
智 『おいらの為なら、もっとしたいって言えよ。』
和 『なんだよ、それ(笑)めっちゃ上からだね。』
智 『それが本当の優しさだ。』
和 『ん、じゃあ・・・してっ・・・さとしっ(笑)』
ふざけてる。
だけど、言われなくても俺はする・・・
可愛くて色っぽくて
常に俺を煽るような仕草をするくせに。
俺がそんなニノの事飽きるなんて事はまず無いよ。
俺はふざけて笑い転げてるニノに
身体を多い被せて
たっぷり濃厚なキスを繰り返した。
ニノだって俺とのキスだけで感じちゃって
直ぐに容を変えるくせに・・・。
飽きるなんて当分そんな心配はないだろ。
智 『ニノはどうしてあげたら俺に飽きない?』
ニノの首筋に舌を這わせながら
そう聞くと
和 『んふっ・・ハァ・・・あのね・・・』
智 『うん・・・どうして欲しいの?』
和 『やっぱ怒るから・・・言わないっ・・・ンァッ』
智 『え?おいらが怒るようなこと?』
俺はそう言いながら手を休めることなく
ニノのズボンのベルトを緩めに掛かる。
ニノもそれを脱がせ易いように自ら腰を浮かせた。
和 『んっ・・・たぶん・・・』
そう言いながら笑いを必死で噛み殺してる。
智 『何だよ?気になるから言えよ。』
和 『フフフッ、あのね・・・俺が満足しなかったら・・・ね・・・』
智 『うん・・・満足しなかったら?』
和 『俺の・・・貯金箱に・・・お金入れるの(笑)』
智 『はあ?』
和 『ほらぁ・・・怒るでしょ(笑)』
智 『なんだそれ?でも、満足しなかったら・・・だろう?』
和 『そう・・・』
智 『だったら満足させればいいだけのことじゃん?』
俺はそう言いながらとっくに張り詰めちゃった
ニノのそれに直接触れた。
和 『んっ・・・んあぁ・・』
智 『んふっ。もう、十分過ぎるくらい満足しちゃってるじゃん。』
和 『ンッ・・・ずるぃっ・・・』
智 『おいらの勝ちだな。』
本当は風呂を先に済ませてからって思ってたけど
こうなると、もう俺も我慢出来るはずもなく
新居へ引越して、初のエッチごとを無事に済ませた。
智 『ハァハァハァッ・・・酸欠するっ・・・』
和 『ハァハァ・・・んもう・・どんだけ張り切ってるの?(笑)』
智 『だって罰金制とか・・・いうから・・・』
和 『真に受けたの?冗談に決まってるでしょ。』
智 『だけど・・・満足出来ただろう?』
和 『ぜーんぜん(笑)』
智 『マジか・・・(笑)』
和 『さっ、風呂入って寝よう。もう疲れた・・・』
智 『全然とか、疲れたとか、どっちなんだか意味わかんねえわ。』
俺達は一緒に風呂に入り
俺もさすがに今日は引越しで疲れちゃってたから
その日はそのまま結局大人しく何もせず
ただ何時もの様に
ぴったりと身体を寄り添って
お互いの温もりを感じながら
あっという間に幸せな夢の世界へと堕ちていった。
つづく