第11章
初めての危機⑤
俺は結局それから朝まで眠れずに
また寝不足のまま仕事へ向かった。
とうとうあれからニノからの連絡は無い。
今日は朝からスッキリと晴れて
昼頃には積もってた雪も溶け始めてた。
おそらく今日は間違いなく戻って来るはず。
あんな夢見たからといって、夢は夢。
彼を責めても仕方ない。
悪いのは予想以上の悪天候なんだ。
連絡出来なかったのには
必ずそれなりの理由もあるだろうし
今更彼を責める気なんて何処にも無い。
とにかく、俺はニノの元気な姿が見れたら
それでいいって思ってた。
雑誌の取材や途中で終わってたレコーディングを
済ませて、今日も早めに仕事は終わった。
帰りの車の中で
マネージャーに聞いたら
ニノも午前中には東京へ戻って
仕事に向かったという。
たった二日会えなかっただけなのに
随分長いこと恋人と離れてた気分だ。
今夜はニノの顔が見れる。
そう思ったら何だかホッとした。
俺は家に帰り着くと
流石に眠くて、ソファーの上でうたた寝してしまった。
それから完全に熟睡してしまった俺は
ニノが帰ってた事にも気が付かなかった。
俺が風邪引くと思ったのか
身体に毛布をかけてくれて
その時にようやく俺は目が覚めた。
和 『あっ、ごめん。起こしちゃったね。』
智 『ニノ?』
俺はソファーから身体を起こし
ニノの腕を捕まえて
自分の胸にぐっと引き寄せた。
そこから会話とか一切しないで
いきなり唇を重ねた。
どうやら寂しかったのは
俺の方だけじゃなかったみたい。
その証拠にニノもその俺のキスに
激しく応戦した。
和 『っん・・んんっ・・はんっ・・・』
智 『んんっ・・ふっ・・・んっ・・・』
でも、ニノの手が待ってって
俺の胸を押した。
和 『聞かないの?』
智 『・・・なにを?』
和 『電話・・・しなかった・・・から・・・』
智 『それじゃ、一つだけ答えて。』
和 『えっ・・・』
智 『俺が心配するような事は何も無かったんだろ?』
ニノは一瞬だけど
驚いたような目で俺を見た。
それは、俺が夕べの事を細かく聞いてくると思ってたからだろう。
和 『神様に誓うよ・・・』
そう言って目を細め
俺の首に腕を回してまた唇を押し当てた。
そしてそのまま俺達はソファーに沈んだ。
俺はニノが俺の元にちゃんと
戻って来てくれさえすればそれで安心なんだ。
俺の事が好きだから
ここに帰って来るんだもんな。
もし、万が一他のヤツと
一夜を共にしてしまったとしても
勿論そんなの嫌だけど
それが本気でない限り
俺には一生それを隠してくれたらそれでいい。
そんな事で喧嘩して別れるなんて事になったら
そっちの方が、俺はきっと耐えられない。
ニノが居ない2日間で
俺、ここまで自分でも成長するなんて驚きだ。
智 『ねえ・・・』
和 『ん?・・何?』
智 『帰ったら一杯イイ事してくれるんだよな。』
和 『えっ?わたしそんなこと言いましたっけ?(笑)』
智 『それが楽しみすぎて眠れなかったんだから、
ちゃんと約束は果たせよ。』
和 『余計な事言わなきゃ良かったなぁ(笑)』
智 『ええ?何だって?』
和 『いえいえ、独り言です(笑)』
俺達はそのままソファーの上で
愛し合ったんだけど
口ほどにもなく俺はその後風呂に入ったら
極度の睡魔に襲われて
結局は一杯イイことなんて何も出来ずに
ただニノを胸にしっかりと抱き締めて
そのまま眠りについた。
数日後、メンバー全員が集まる収録日。
その日のニノは朝からちょっと様子がおかしくて
和 『リーダー、今日さぁ、こないだの金沢のロケを
スタジオでVTR観るんだよね。』
智 『あっ、そうか・・・そうだよな』
和 『俺さ、編集されてるの観てないから、どんな感じに
仕上がってるか分かんないんだけど・・・』
智 『うん、それが?』
和 『VTR がどんな編集されてても怒んないでね。』
俺が怒るような事をしてるの?
智 『ま、どうせ仕事だろ?』
和 『その理解が何処まであなたに有るかなんだよなぁ・・・』
ニノにしては珍しくテンションが低い。
よっぽど、二人でイチャイチャしてんのか?
智 『仕事だって分かってるから怒んないよ』
和 『そう・・・それならいいけど・・・』
智 『さっ、出掛けるぞ。』
和 『待って、リーダー・・・』
玄関開けようとしたら
ニノが俺の手をギュッと掴んで
俺を引き寄せてキスをする。
自分からって珍しい?
よほど、観られたくないVTRって事?
何だかそう考えただけで
ちょっとだけ俺は不安になってきた。
つづく
お久しぶりです。
いつもありがとうございます。
今回は1日に何度も更新されてて読むのが、たのしくて仕方がないです。
さて、嫉妬丸出しの智くん、松潤が、たぶん色々と疑って仕掛けてきてますよね。でも自分たちからは、絶対言ってはいけないので、ヤキモキしてますね!今度はニノが、嫉妬するかも?とか色々考えています。
翔くんと、相葉さんもほんとのところが気になりますね?
最近、遊びでお話を書こうとしてるんですが、なかなか難しい。(´д`|||)ただの、自己満足で終わりそう。何分文章力がないので、終わりまでいかないかも。(blogは、やってないので、あくまでも遊びです。)
お話楽しみにしてます。
3240さん、こんばんは。
こちらこそ、いつもありがとうございます!
今回のお話は3年以上前にFC2の小説サイトにて書いていたものでして、一応168話まで書いて完結してるんです。
なので、単にリメイクを少しだけ加えながら移動させてるだけなので、連続投下してるんで、お知らせが煩いかも知れませんね。
読者様には申し訳ないです。
小説サイトの存在をご存知ない方には新鮮かもしれません。喜んで頂けて何よりです。
3240さんもお話を描かれるのですか?
私も文章力など何処にも御座いませんし、完全に自己満足の世界ですよ(^^ゞ
妄想なんてそんなものだと私は思って開き直ってます♪
お話はまだまだ続きますので、気長にお付き合い下さい(*’ω’*)