第24章
愛の証⑥
和 「顔に掛けるなんて、酷いよ!」
智 「ゴメンって謝ってるじゃん。」
和 「もしかしてそれって、若さをアピールしてるんですか?(笑)」
智 「アピールじゃなくて、実際にまだ若いもん。」
和 「若いっていうか、子供じゃん。
何もない所で転んでタンコブなんか作って(笑)」
智 「それ言うなよ・・・」
和 「まだ痛い?・・・よね?」
智 「大丈夫・・・お前のお呪いで大分マシになった。」
和 「でしょう?俺のお呪い効くんだからね(笑)」
智 「念の為にもう1回してよ・・・」
和 「ええっ?(笑)直ぐ甘える。」
鼻の先をくっ付けて、俺の目をじっと見つめる。
・・・で、クスクス笑っちゃって
あんまり笑うからチュー出来ないでいる。
俺もそれにつられて笑ってしまう。
和 「もぉー、笑ったら出来ないよぉ。」
智 「お前が笑うからだろうが。」
和 「だって(笑)絆創膏が目立つし、
なんか情けない顔に見えるから(笑)」
智 「もう、いいよっ」
和 「あれ・・怒っちゃった?冗談だよ。ゴメン・・・」
そう言って優しく唇を重ねた。
また、お腹の真ん中あたりがキュンとなる。
智 「んっ・・・好きっ・・・」
和 「おれも・・・好き。」
智 「もっかいする?」
和 「うん・・・する。」
ニノから好きってあんまり普段聞けないから
嬉しくて何度でも求めたくなる。
だけど、明日の朝はゆっくりも出来ないから
あと1回だけお互いの愛を確認し合って
抱き合ったまま眠りについた。
そして、モーニングコールで飛び起きた俺達は
朝からもう一度シャワーを浴びて二人でジャグジーに浸かり
モーニングを部屋に運んで貰って
身支度を済ませるとチェックアウトして
ホテルを後にした。
和 「だいぶおでこの腫れ治まってるね。」
智 「でも触ると痛い。」
和 「そりゃ、昨日の今日だもの。」
智 「あのさぁ、教会に着いてから言おうと思ってたんだけど。」
和 「え?何ですか?」
智 「うん・・・俺と結婚してくれ。」
和 「はあ?今?なんなのそれ?」
智 「真面目にプロポーズしたんだけど。」
和 「今から挙式挙げる為に教会向かってるのに
今のタイミングでプロポーズとか信じられない。」
智 「だってよーく考えてみたら、
俺ちゃんとしたプロポーズって
したことなかったよなって・・・」
和 「だけど、どう考えてもそれは可笑しいでしょ。」
智 「ええ?やなの?」
和 「やなわけないでしょ。ここまで来ておいて(笑)」
智 「だったら正式に返事しろ・・・」
和 「もう~何なのよ?面倒くさいなぁ。」
智 「どうして?イエスかノーだけ言えばいいんじゃん。」
和 「不束者ですが・・・末永く宜しくお願いします(笑)」
智 「んふふふ・・・照れんなや。」
和 「照れますよ。改まってそんなこと言われても。」
智 「俺がお前の事、世界一幸せにしてやるから。」
和 「フフフッ、カッコイイなぁ・・・」
智 「へへっ・・・だろう?」
和 「あ、見えてきた。あそこだよね?教会・・・」
智 「うん、多分あれだよ。」
俺達が到着した頃、2台の車が停まってて
恐らく翔ちゃん達の乗ってきた車だろう。
俺達は車から降りて、その社内を覗き込んだら
翔ちゃんのマネと目が合った。
1台の車から翔ちゃん、松潤、マネージャーが降りて来て
もう1台からは相葉ちゃんが降りて来た。
智 「おはよう・・・。今日はわざわざ有難うね。」
翔 「おめでとう。大野さん、ニノ・・・」
潤 「おめでとう。あら?大野さんどうしたの?それ・・・」
和 「夕べ転んじゃってさ(笑)」
雅 「リーダー大丈夫?あ・・・本日はおめでとうございます。」
智 「ん、ああ。おいらは大丈夫・・・」
和 「触ると痛いんだって・・・」
潤 「マジで取っ組み合いの喧嘩でもしたのかと思った。」
和 「挙式の前に?まっさかぁ(笑)」
智 「みんな時間無いのにホント有難うね。
俺達これから着替えてくるから・・・」
雅 「俺は仕事の途中で抜け出して来たんだ。直ぐに戻るけど
二人の晴れ姿だけは見ときたいから・・・」
和 「晴れ姿って・・・着替えてくるけど笑うなよ。」
俺達は教会の牧師に挨拶をして
控え室でタキシードとウエディングドレスに着替えた。
最後まで恥ずかしがってたニノだけど
皆の前に出て行ったら
似合うって皆から絶賛されて
ちょっとホッとしてたみたい。
5人で先に記念撮影をして。
ツーショットも沢山撮ってもらって
急遽ニノのエスコート役を翔ちゃんがしてくれる事になり
ニノよりも翔ちゃんの方が明らかに緊張してて
歩きがガチガチで不自然になってる。
ニノが翔ちゃんのぎこちないエスコートで
俺の方に向かってゆっくりと歩いてくる。
ステンドグラスから射し込む日差しが
キラキラとニノに降り注いで
それはまるで天使でも見てるようだった。
つづく