第4章 恋人の憂鬱①

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第4章

恋人の憂鬱①

 

 

長年想い続けてた俺の
一方通行だとばかり思ってた恋は
意外にもニノの積極的な行動と
松潤のお膳立てのお陰で想いは通い合い
ニノは俺の正式な恋人となった。

暫くは仕事しててもとにかくテンション上がって嬉しくて
ニノのことばかり考えてにやけてしまってた。
仕事が一緒になる日の前日は
必ず俺のマンションに泊まりにくるようになり
さすがにマネージャーも俺達の関係を疑いだしていた。

だけど、だからといって二人は付き合ってるのか?
とかも面と向かって聞けないみたい。
だからマネージャーの事はとりあえず無視して俺達はそれを続けてた。

ニノに関して言えば、
もう逆にそのマネージャーの細かい反応を見るのが
面白くて仕方ないみたいで、送迎の車の中では
わざと俺にくっ付いて見せたり、イチャイチャを見せ付けて楽しんでた。

そんな中、ニノの仕事はレギュラーに加えて映画の仕事とか
とにかく俺なんかよりもむちゃくちゃ忙しくなってきてて、
その日も俺の家に来てその事を話してた。

和 「ちょっと暫くは来れなくなるかもしれないよ。」

智 「うん・・・ニノ忙しくなるよなぁ。」

和 「2ヶ月位来れないかも。」

智 「ええ?マジで?」

和 「ドラマの台詞とかも覚えないとマズイしさ・・・」

智 「ええっ、おいらそんなに我慢出来るかなぁ。」

和 「我慢しろよ。別れるわけじゃ無いんだしさ。」

智 「我慢とか出来ないよ。」

和 「あ、だからって浮気もすんなよ。」

智 「お前さ、もういっそのことここに一緒に住んじゃう?」

和 「いっくらなんでもそれはマズイでしょ。」

智 「何で?」

和 「事務所が許してくれないよ。」

智 「事務所に言わなきゃいいじゃん。」

和 「送迎でばれるだろ?あなたも相変わらず馬鹿ですね。」

智 「それじゃ、どうするんだよ?」

和 「どうもしない・・・我慢するしかないよ。」

智 「ニノは我慢出来るの?」

和 「べつに逢えないわけじゃないしね。レギュラーの収録では逢えるでしょ。」

智 「だけど2ヶ月もって、おいらは無理だ。」

和 「我儘いうなよ。」

智 「とにかく、週1回でもなんとか逢おうよ?」

俺はさっきから素っ気なくゲームしながら話してるニノを背中から抱き締め
耳元にフッと息を吹きかけた。
擽ったそうに首を竦めてゲームのコントローラーを
放り投げて俺の方に振り返り、

和 「このやろっ・・・邪魔するなよっ!良いとこだったのに!」

って俺の鼻を摘んで相変わらず可愛く笑った。
邪魔もしたくなるさ。

智 「あのなぁ・・・これからあんまり逢えなくなるって
そういう話してる時にゲームしながらって有るかよ?」

和 「ゲームしてた方が俺は思考が冴えるんだよ。」

智 「お前は昔っからそうだよな。ホント感心するわ。」

和 「構って欲しいんですか?素直にそう言えばいいのに。」

智 「うん、構って欲しい。」

和 「全く手の掛かる彼氏持つと大変ですよね(笑)」

智 「嬉しそうに言うなよ。」

和 「じゃ、早いけどもう寝る?」

智 「うん、する(笑)」

和 「いやいやいや・・・私は寝るかって聞いてるんですけど。」

智 「おいらにはするかって聞こえるんだけど(笑)」

和 「ホント都合のいい耳だな(笑)」

愛し合ってるんだから当然の事じゃないの。
だけど今までだったら何とも思わなかった事だけど
仕事のせいで逢えなくなるなんて、やっぱり嫌だ。
一緒に住んでたなら、毎日時間が合わなくても
お互いの顔は必ず見る事出来るんだもんな。

なんとか一緒に暮らせるようにならないかな。
俺、マジで2ヶ月なんて絶対に我慢出来ねえぞ。

いつものようにニノの身体を抱きながら
俺は真剣にこれから先のことを悩んでた。

 

 

つづく

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投稿者: 蒼ミモザ

妄想小説が好きで自身でも書いています。 アイドルグループ嵐の大宮コンビが特に好きで、二人をモチーフにした 二次小説が中心のお話を書いています。 ブログを始めて7年目。お話を書き始めて約4年。 妄想小説を書くことが日常になってしまったアラフィフライターです。

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