おいらの憂鬱④

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第5章

おいらの憂鬱④

 

 

ニノのマンションへ到着すると
マネージャーが改まって俺達に話し掛けてきた。

マ 「お疲れ様でした。あの、大野さん?ちょっとだけ良いですか?」

智 「え?何?仕事の話?」

マ 「あっ、いえ。ニ宮さんとの事で、私から提案が有るんですが。」

智 「提案?」

マ 「いっそのことお二人一緒に暮らされたらどうかと・・・」

和 「そんなの無理でしょう。事務所にバレたら叱られちゃうよ。」

マ 「いえ、内緒にしなければ良いのではないかと。」

智 「上に相談しろって事?」

マ 「そうでもしないと大野さんも今後仕事のオファーが増えてますので
今よりもっとお二人のスケジュール合わなくなると思いますよ。」

智 「ええ?マジで?・・・でも上に相談したところで
簡単にイイとは言わないだろう?」

マ 「大野さん次第かと思いますが。」

智 「俺次第って、どういう事?」

マ 「大野さんがこの先女性と付き合わない、結婚しないって
条件さえ付ければ、公には出来なくてもお二人の交際や
同棲は認めてもらえると私は思うんですけど・・・」

和 「それは確かにそうかもね。
この仕事って女性の噂だけはご法度だもんな。」

智 「それって公約を結べってことか。」

マ 「分かり易く言えば、そんなところです。」

智 「ええ~マジかぁ・・・公約ねぇ。」

マ 「一度ゆっくりお二人で考えてみられてはどうかと。」

智 「そうかぁ・・・」

マ 「私の話はそれだけです。お二人を見てたら
余計な事かとは思ったんですが・・・。
片時も離れたくないって見ていて分かりますし。」

和 「えっ?やだな・・・。俺達そんな雰囲気出てるの?
もぉー、恥ずかしいよぉ///」

マ 「もしも覚悟されたのならいつでもおっしゃって下さい。
事前にそれとなく私も上に伝えておくことは出来ますから」

智 「うん、ちょっと考えてみるよ・・・」

マ 「それじゃ、私はこれで・・・お疲れ様でした。」

和 「うん、有難う。お疲れ様でした。」

俺達は車を降りてニノの家に帰った。
玄関の鍵を開けて中に入ると
俺はそのままニノを後ろから抱き締めた。

和 「ちょっと、いきなり?とりあえず中に入ろうよ(笑)」

智 「だって・・・」

和 「だってじゃねえよ。いいから上がって。」

ニノはそう言ってリビングの電気を点けた。

智 「お邪魔しまーす・・・
ってか、どんだけゲーム置いてんだよ。」

和 「そう?たいした事ないよ(笑)」

上着を脱いでソファーに腰掛た俺は
さっきのマネージャーの話を思い出して深い溜息をついた。

智 「はぁ~どうしよ・・・」

和 「さっきの?」

智 「うん。お前、どう思う?」

和 「うーん、分かんない・・・」

智 「俺と暮らしたくないのかよ?」

和 「どっちでも俺は良いけど。」

智 「なんだよっ。なんか腹立つな・・・」

和 「勝手に怒りぶつけられても、
べつに俺が提案したわけじゃないですし(笑)」

その言い方がムカツク・・・。
俺はちょっと意地悪なニノを引き寄せて
強引にキスをした。

意地悪な言い方はするくせに
キスには全く抵抗しない。
そこが可愛いくて堪んないんだけど。

もうギリギリ限界まで我慢してたから
そのまま首筋を攻めて
服の上から容を変えてるとこを触って確認する。

そしたらガッツリとその手は捕まって

和 「なんで事務所に公約するの躊躇ってるんだよ?」

智 「えっ?」

和 「考える必要なんかないんじゃないの?」

智 「ニノ?何言ってるんだよ。」

和 「あなたさ、もしかしてゆくゆくは女と付き合って結婚とか
考えてるんじゃないの?」

智 「はああ?」

待て待て、なんでそうなるんだ?
ニノがめちゃくちゃ疑いの眼差しで俺の事を睨んだ。

 

 

つづく

 

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投稿者: 蒼ミモザ

妄想小説が好きで自身でも書いています。 アイドルグループ嵐の大宮コンビが特に好きで、二人をモチーフにした 二次小説が中心のお話を書いています。 ブログを始めて7年目。お話を書き始めて約4年。 妄想小説を書くことが日常になってしまったアラフィフライターです。

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