第7章
新たなる出発①
その夜、マネージャーに迎えられて
俺のマンションにニノがやって来た。
和 「リーダーっ・・・」
俺の顔を見るなり走って来て
俺の胸の中にダイブしてくるニノ。
そんなニノを俺も嬉しくてしっかりと抱き留めた。。
智 「マネージャーから聞いた?」
和 「それがね、リーダーから聞けって教えてくれないの。
何が有ったの?また事務所に呼ばれたんでしょう?」
智 「んふふっ・・・」
和 「ねえ、許可は下りたんでしょう?」
智 「ニノ、それがね。社長がさ、お祝いにって
ほらっ・・・」
俺はポケットにしまってた鍵をニノに差し出した。
和 「えっ?何?どういう事?」
智 「二人で暮らす家の鍵くれたんだ」
和 「ええっ?社長が?」
智 「実際社長には会ってないけどね。
今度二人を食事に連れてくって。」
和 「へえ・・なんか、ビックリだな。」
智 「お前も近いうち公約にサインはさせられるとは思う。」
和 「それはそうだろうな。」
智 「色々面倒な事は書いてあったぞ。だけどそれは仕方ないよ。
おいらは社長が分かってくれて、それだけでも嬉しかったな。」
和 「本当だね・・・。
まぁ、俺は初めから反対されるとは思ってなかったけど。」
智 「そうか?俺は不安だったけどな。」
和 「とにかくこれで、ずっと一緒に居られるね・・・」
智 「うん。直ぐに引越しは無理だから、時間出来たら
ちょっとずつ荷物動かそう。」
和 「だけど、俺はマンションあのままにしとくよ。」
智 「何で?」
和 「後輩とか友達がさ、たまに遊びに来てたのよ。
また行ってもイイ?とか言われたら断る理由に困るもの。」
智 「そんなん簡単に呼ぶなよ・・・」
和 「そうもいかないよ。付き合いも仕事なんですから。」
智 「お前いつから付き合い大事にするようになったんだよ?
俺なんか1度も家に呼んでくれたことねえじゃん。」
和 「リーダーと仕事の付き合いは別ですよ。」
智 「そんなの屁理屈じゃん。」
和 「とにかく俺のマンションはおいとく。
どうせ公には出来ないなら二人が住んでる家に
知り合いは呼べないでしょ」
智 「じゃ、おいらも・・・」
和 「あなたはダメだよ。」
智 「なんで?」
和 「ダメなものはダメッ」
智 「ええ?なんでさ?」
和 「あなたは元々Jくらいでしょ?家に上げた人。」
智 「そりゃそうだけど・・・」
和 「だったらもう必要ないでしょ?」
ニノのヤツ・・・
俺が浮気するとでも思ってるんだな。
そんな事するわけないのに。
和 「事務所は公約さえ果たせば問題ないんだよ。
俺達が付き合おうが、どうしようが、
ようは結婚も出来ないの分かってるし、だいいち
どっちかが妊娠する心配もないわけだからね。」
智 「そっか・・・そう言われてみりゃそうだな。」
和 「まぁ、社長公認なんだし、これで気兼ねなく一緒には
暮らせるよね。」
智 「むぅ~それじゃなんだかシャクだなぁ。
よし、ニノ。おいらはお前を妊娠させる・・・」
和 「はぁ?(笑)また何馬鹿なこと言ってるの?」
智 「わかんねえじゃん。いっぱいエッチしたら出来るかもしんないよ?」
和 「フフッ・・・しねえよっ!」
智 「いや、出来るかもしんない。おいら頑張るよ。」
和 「全然頑張らなくていいです(笑)」
智 「明日早いの?」
和 「いや、明日は午後から。」
智 「それじゃ、今夜はお祝いだからちょっとだけ乾杯すっか。」
和 「うん、いいね・・・。その前に・・・」
智 「風呂だろ?溜めてるから早く入れよ。」
和 「うん。大野さん・・・」
智 「その他人行儀な呼び方はもう辞めない?」
和 「それじゃ、さとし・・・」
智 「何?」
和 「一緒に入らないの?///」
智 「勿論入るっ」
やっぱり俺のニノはいちいち可愛い。
もう、真剣に妊娠させたいと思ってしまう俺。
こりゃ完全に病気だな・・・
つづく