同棲,  君への想いを,  第8章

同棲④

第8章

同棲④

 

ドラマの撮影に入る前から
なんでニノがこんなに心配してるのか
やっと俺にも理解できた。

俺、舞台でも単発のドラマでも何でもそうだけど
その役に入り込んでしまう癖が有る。

初めて連ドラの主演やった時なんて
ちょっとその話が重い内容だったもんだから
私生活まで暗くなっちゃって
軽い鬱状態になり掛けたくらいだもんな。

ニノはそういう俺をいつも傍で見ていたから
全部お見通しなんだ。
しかも、今回は初めての恋愛モンときてるし。
そりゃ、いくら仕事だといっても
その役に入り込まれたら堪ったもんじゃないよな。

ま、そんなの絶対有り得ないけど。
俺にはニノという恋人がいるんだから。
万が一、そのストーリーの中で
めっちゃ濃厚なラブシーンが有ったにせよ
それはさすがに演技だと割り切れる。
どんな美人な相手役だったとしても
それは俺からするとマネキン人形相手に演じてるようなもの。

ただね・・・
それを俺が口で説明したところで
ニノの不安が拭いきれるのかといえば
それは無理な話だよ。
俺だって、ニノの仕事に恋愛モンの話がきたら
絶対に胸中穏やか、とはいかないの分かってる。

でも、それだけお互いの事を
愛してるって証拠なんだよ。
どうでも良くなったら終わりだよ。

俺は洗い場でたっぷり
ニノのことを満足させてやると
一緒に湯船に浸かって身体を温めた。

智 「明日さ、おいらの仕事終わったら家見に行くけど
ニノも一緒に行くだろ?」

和 「そっか・・・忙し過ぎてそれどころじゃなかったもんね。」

智 「おいら夕方には戻るから。」

和 「うん。俺明日はずっとここに居るから。」

智 「せっかく休みなのに、何処も行かないのか?」

和 「今のところ予定無いよ。ゲームくらい。」

智 「ちょっとは身体動かせよ。」

和 「いいよ。リーダーと夜ちゃんと運動してるし(笑)」

智 「は?足んねえだろ」

和 「十分足りてるよ(笑)」

智 「腹減ったな・・・何か食いに行くか?」

和 「そおいえば、俺何も食ってない。」

智 「よし、決まりだな。」

俺達は風呂から出て
若干の変装をして近所のラーメン屋に出掛けた。

俺達はこういう仕事してるから
昼間堂々と飲食店とかなかなか入れないんだけど
深夜のラーメン屋といったら
大抵酔っ払いのサラリーマンとかしか居なくて
いわゆる俺達のファン層は出歩かない時間帯だから
穴場といえば穴場なんだ。

ニノはニット帽にマスク、おいらはキャップにダテ眼鏡。
多分定員も気付いていない。
俺達は奥のテーブルに向かい合わせで座り
定員を呼んでオーダーをした。

智 「チャーシュー麺二つと、炒飯一つとビールを・・・」

和 「あっ、餃子も2人前。」

智 「そんな食えるのかよ?」

和 「大丈夫だってば。」

俺達は本棚の漫画持って来て
ひたすら漫画呼んで料理が来るのを待つ。

店員 「ハイ、ビールと餃子お待たせしましたー」

女の店員がニノの顔をジロジロと覗き込んでる。
ヤバイな・・・バレたかも。
ニノは必死に視線を逸らした。

店員 「あれっ・・?カズくん・・・だよね?」

和 「えっ?」

店員 「あたし、あたし。覚えてない?」

和 「えっと・・・人違いじゃないかな?」

俺は完全にマズイと思って店員から
顔を見られないように背中を向けた。

カズくん?ファンがニノの事そんな呼び方するかな?
知り合いかなんか?

和 「あああっ!真由美さん?」

店員 「思い出してくれた?」

和 「ええ?どうして?なんで?」

やっぱり知り合いらしい。

店員 「カズくん、人気者になって凄いよね~お姉ちゃん元気?」

和 「うん、相変わらず。」

店員 「あたしね、ここの店長と結婚したのよ。」

和 「へえ・・・そうなんだね。」

店員 「嬉しいなぁ・・仕事帰り?」

和 「うん、ま、そんなとこ・・・」

店員 「もしかして・・・大野君?」

和 「リーダー、うちの姉ちゃんの同級の真由美さん」

智 「えっ・・・そうなの?」

店員 「やーん、本物?///」

シーッてニノが真由美さんにお忍びって事を伝える。

店員 「あ、ごめん。汚いけどよかったら座敷に移って。」

俺達は座敷の個室を空けてもらい
そこに場所を移した。

それからその個室に頼んだ料理が運ばれてくる。
おまけに頼んでいないのに
レバニラ炒めとかから揚げとか次々に出てくる。

店員 「あ、これサービスだから、遠慮しないで食べて。」

和 「ええ・・・いいよ。こんなに食えないよ」

店員 「何言ってるの。しっかり栄養蓄えないとガリガリだよ。」

和 「ホント、なんか気を遣わせてごめんね。」

店員 「いいのよ。カズくんはこーんな小さい時から知ってるもの。
うちの子が嵐の大ファンなの。」

和 「へえ・・誰のファン?」

店員 「相葉くん(笑)」

和 「マジ?くっそー(笑)」

俺達はお腹一杯料理を食った。
途中ビックリしちゃったけど
懐かしそうに真由美さんと話するニノがなんかすげえナチュラルというか、新鮮だった。

つづく

妄想小説が好きで自身でも書いています。 アイドルグループ嵐の大宮コンビが特に好きで、二人をモチーフにした 二次小説が中心のお話を書いています。 ブログを始めて7年目。お話を書き始めて約4年。 妄想小説を書くことが日常になってしまったアラフィフライターです。

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