Destiny

Destiny もう一つの未来 27

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もう一つの未来 27

 

 

 

智と一緒の生活が始まり、初めて共にするベッド。
これが一体何を意味するのか・・・
突然背後から抱き締められて
それを望んでなかったというわけじゃないけど
正直心の準備はまだ出来てない。

どうしよ?
ここはもう俺の方から積極的にいった方がいいのかな?
そうは言っても恥ずかしさが勝って躊躇してしまう。

「ニノ・・・」

智が俺の耳元でそっと囁いた。

「・・・ん?」

「ありがとな。」

その声があまりにも優しすぎて胸がキュンとなった。

「え・・・何が?」

「おいら、ホント嬉しかった。一緒に暮らすなんて
 まさか本気で考えてくれるとは思ってなかったから。」

「さっきも言ったけど、俺もずっとあなたのことは
 好きだったし、そんな改まって礼とかいう必要ないですよ。」

「おいら本当の事言うと、自分がこの先どうなるか
 わかんなくて怖くなってた。」

「そりゃ、そうでしょ。あんな病気だって分かって
 平気でいられる人なんか居ないもの。」

「でもさ・・・ニノが一緒に居てくれたら
 おいら頑張れる気がするんだ。」

「へえ・・・」

俺はその言葉が何よりも嬉しくて
堪らず身体を智の方にくるりと向き直して
今度は自分から智の胸にしがみ付く様に抱き締めた。

「ニノ・・・」

「そうそう、病は気からって言うもんね。
 あなたの病気は早期発見だったし、医者の話では
 進行を遅らせる治療は有効なんですよね?
 だったら俺もあなたと一緒にとことんあなたの病気と闘いますよ。」

「んふふっ。心強いな。でも闘うってどうやって?」

「あなたの病気はストレスが原因なんでしょ?
 ストレス掛からない様にしてあげる・・・」

「例えば?」

「そ、それは・・・これから追々考えるよ。」

「だったらエッチしよう?」

「えっ///」

「ハハハッ、冗談だよ。」

「・・・良い・・・けど・・・」

俺は恥かしいから智の胸に顔を埋めたまま
OKの意思表示をしたつもりだったけど

「ふふっ・・・やっぱニノの匂いは落ち着くわ。
 今夜はこのまま寝てもいいか?」

「えっ?」

「なんか安心する・・・今夜は薬に頼らなくても
 久し振りにぐっすり眠れそう・・・」

「あ、う、うん。」

「おやすみ・・・ニノ。」

「おっ、おやすみなさい・・・」

え・・・まさか聞こえなかったとか?
俺は良いって言ってんのに・・・
なんだかんだ言って、俺は心の何処かで
智とそういう関係になる事を密かに期待してたのかも。
だけど、智は俺と身体の繋がりというよりは、心の繋がりを求めてた?
まぁ、深刻な病を抱えてるんだから、そっちを求める俺の方が
不謹慎だし、どうかしてるのかな?

だったらどうしてあんな事言ったんだよ?
冗談にしてはちょっとキツイよ。
そんな事を考えてたら、何分もしないうちに智の寝息が聞こえてきた。
ふんわりと包み込む様に抱き締められた腕の力は
いつの間にか緩んで解けてしまった。

俺は彼の寝顔を見つめた。
その寝顔はなんとも綺麗で無邪気で穏やかだ。
俺は再び智にしがみ付くと、彼の胸の中に顔を埋めて
その温もりを感じながらそのまま目を閉じ
知らぬ間に眠りに就いてた。

「ニノ・・・ニノ、起きろ。」

「・・・っん?」

「おはよう。」

「あっ///お、おはよう。」

智の顔がめちゃくちゃ近くてびっくりして飛び起きた。

「今日、仕事じゃねえの?」

「うわっ!そーだった。」

「んふふっ。ほら、さっさと起きて支度しろ。」

「う、うん・・・」

色んなことあって、疲れてたのも有るけどまさかの寝坊だ。

「あ、あのさ・・・」

「ん?何だ?」

「リーダー、俺が仕事に行ってる間、もし何処か出掛ける時は
 必ず携帯は持ってってね。」

「うん、分かってるよ。」

「今日はなるべく早く戻りますから。」

「無理しなくていいよ。」

出来る事なら直ぐにでも俺も仕事を辞めて
ずっと傍に居たいんだけど、流石にそうもいかないだろう。
これからその辺の具体的なことも含めて
事務所とメンバーと話し合いを重ねて決めていかなきゃなんない。

現状は確かに厳しかったけど・・・
それでも俺はこの時、今まで生きてきた中で一番幸せを感じてたと思う。

つづく

妄想小説が好きで自身でも書いています。 アイドルグループ嵐の大宮コンビが特に好きで、二人をモチーフにした 二次小説が中心のお話を書いています。 ブログを始めて7年目。お話を書き始めて約4年。 妄想小説を書くことが日常になってしまったアラフィフライターです。

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