ラブソングは君と,  第5章

君の中の真実②

第5章

君の中の真実②

 

「えっ?これ、プリンターのインクかと思ってた・・・。違うんですか?」

「あ、いや・・・そういえば奈緒ちゃんインク切れたとか言ってたね。」

「そうですよ。てっきりそれかと思って開けるとこでした。」

「だ、駄目だよ!これはおいらの私物だから。」

「へえ・・・。そうなんだぁ。」

「ゴメン、幾らだった?」

「あ、これが領収証です。」

「5980円ね・・・」

「あ、これお薬か何かですか?」

「え・・・」

「だって領収証に、ドラッグ田中って書いてあるから。」

「そ、そうなんだよ。ほ、ほら常備薬切らしちゃってたから・・・」

「ふうん。だったらそんなに慌てる事ないのにぃ。変なの・・・」

焦った。マジで焦った。中身見られたりしたら完全にアウトだった。

だって、これはニノとの夜の営みの為に俺が厳選してネットで頼んだ潤滑ローションとスキンが入ってるんだもの。

女の子がこんなの見たら、ドン引きするに決まってる。

「先生、ちゃんと忘れずに頼んでおいてくださいよ!インク。」

「え?あ、うん。も、勿論頼むよ。」

俺は何とかその場を誤魔化してリビングに戻った。

「何?荷物か何か届いたの?」

「へっ?あ、うん。ゴメンゴメン。さっきから話が続かなくて。」

「いいけど、何それ?大事に抱えてるけど。」

「な、何でもないよ。あ、ほら、釣りの道具。ルアーとかなんとかだよ。」

「へえ。」

「えっと、なんだっけ?来月号の話か?」

「おーのさん、それ邪魔でしょ?俺、部屋に置いてきてあげるよ。」

「え?あ、ああ・・・それじゃ頼むよ。」

俺はニノにその段ボール箱を手渡した。

「あああああっ!」

「なっ?ど、どうしたの?」

「に、ニノ、それ絶対開けるなよ!」

その俺の慌てようから、恐らくそれが何なのかに気付いたニノは、口元を片手で覆ってクスクスと笑いながら

「はいはい。分かってますって・・・」

と、寝室にそれを持って入っていった。

「何を大野さんさっきから慌ててんの?もしかして、あれって本当はニノへのサプライズプレゼント?」

潤君がニヤニヤと笑いながらそう尋ねた。

「え・・・あ、ば、バレた?」

「そりゃ、分かっちゃうよ。あなた嘘付くの下手だね。」

ニノへのプレゼントと言われれば、確かにそうだから嘘じゃない。

「そ、それで?仕事の話は?」

「あ、そうだよ。あのね、これが記事の内容ね。これに合わせて6つのイラスト入れたいらしいのよ。」

「締め切りはいつまで?」

「もう、あんまり時間無いよ。遅くても10日で仕上げて貰いたいんだ。」

「マジかぁ。」

「断ってもいいんだよ?」

「いや、やるよ。たった6個でしょ?なんとかなるでしょ。」

「ホント?助かります。」

「出来たら連絡するといい?」

「うん。俺がまた取りに来る。宜しくお願いしますね。」

「頑張るよ。」

「あ、それから念のためにニノの写真を撮らせて貰おうかな。」

「え?写真を?」

「うん、モデルの仕事だよ。直ぐに話出来る様に写真は準備しておいた方がいいだろうから。」

ニノが、部屋からなかなか戻って来ない。もしや、開けるなって言ったのに、開けやがったな?案の定、ニノはニヤニヤ笑いながら部屋から出てきた。

「あ、ニノ、悪いけどスナップ写真を撮らせてもらっていいかな?」

「え?何で?」

「カメラマンに直接交渉してみるから。」

「あっ・・・う、うん、そりゃいいけど・・・俺、こんな格好でいいのかな?」

「全然それで構わないよ。」

潤君は、ニノを壁際に立たせて数枚デジカメで写真を撮った。

「OK。それじゃ早速知り合いに頼んでみるね。話が決まったらまた連絡するよ。」

「はぁ・・・」

「何も心配しないでも大丈夫だよ。絶対悪いようにはしないし、歌手デビューが最終目標なら最短コースになる可能性は十分あると思うよ。」

「う、うん。」

潤君は、そう言って全ての用件を済ませて編集部に帰った。

「ニノ?」

「何?」

「中身、見ただろ?」

「ええっ?何のことでしょう?」

「開けただろ?」

「だから、何の話?」

「んふふふ・・・いいよ。どっちでも。意外と早く届いた。」

「あぁー、ルアーでしょ?」

「今夜早速試そうね。」

「馬鹿じゃないの?あんなもん1ダースも買って・・・しかも着払いって笑える。」

「やっぱ開けたんじゃねーか!」

ニノは真っ赤になってケラケラと目の前で笑い転げてた。

 

 

 

つづく

 

 

 

 

 

妄想小説が好きで自身でも書いています。 アイドルグループ嵐の大宮コンビが特に好きで、二人をモチーフにした 二次小説が中心のお話を書いています。 ブログを始めて7年目。お話を書き始めて約4年。 妄想小説を書くことが日常になってしまったアラフィフライターです。

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