この指とまれ

この指とまれ 47

Pocket

この指とまれ

第47話

 

 

ニノと付き合うということにはなったけど
会社では俺のミスで余計な仕事を増やしてしまったりした分
休日も返上して仕事しなくてはならなくなったり、
ニノはニノでカズ君が麻疹で発熱したりして
あれから実際、一度も2人っきりで飯にも行けてない状況が続いた。
勿論仕事帰りに自宅まで送って貰うことは度々あったけど
カズ君が待ってるというのに、家に寄ってかない?とは
流石に気安く誘う事も出来ないのが現状で・・・
本当にこれって付き合ってるって言うのかな?と、
自分の中でモヤモヤした感じが続いてた。

その翌週の名古屋への出張では、以前ニノが俺と風磨の関係を
変な風に誤解したことから、部屋を別々に手配してくれと翔ちゃんに
申し出てしまったばかりに、当日には部屋の変更も叶わず
結局は別々の部屋に寝泊まりしなくてはならない、という始末。
そういうことだから、俺達はいまだに二度目のキスすら出来てない。
勿論そういうチャンスが無かったという訳ではない。
名古屋のホテルでも寝る寸前まで一緒に俺の部屋で過ごしてた。
だけど、いざとなるとどうしても俺は構えてしまって
キッカケ掴めないままモタモタしてるうちに
ニノは自分の部屋に戻ってしまったり・・・
うまくそういったムードを作る事が出来ずに
タイミングを逃してるのは俺のせいだと思う。

まぁ、なにも焦る必要はない。
ないんだけど、やっぱりどうしても普通の会話してるだけでは
ニノと付き合ってるという実感が湧かない。
果たしてこれって付き合ってるって言えるのか?
ニノはどう感じてるんだろう?
まったく何も感じてない訳じゃないと思うんだけど。
そんな事を考えながら、家で夕飯終えて寛いでいると
タイミングよくニノから電話が入った。

「あっ大野さん?今度の休みって何か用事有りますか?」
「え?べつに何も予定は無いけど。なんで?」
「うちの田舎の婆ちゃんが入院しちゃって、母さんが暫く爺ちゃんの面倒見る為に
田舎に帰る事になったんです。」
「へえ・・・大変じゃん。」
「でね、かずゆきも連れてくって言ってて・・・」
「えっ?カズ君も?」
「ええ。そうでないと、母さん暫くうちに来れなくなるから
俺の仕事中、かずゆきをみて貰えなくなるでしょ。
だから、かずゆきも母さんが田舎に連れてくって。」
「カズ君は?ニノと離れても大丈夫なの?」
「あ、前にも同じこと有ったんですけど、意外と平気だったみたいです。」
「そうなんだ・・・」
「それで、俺一人だし、大野さんうちに泊まりに来ないかなって思って。」
「えっ///いいの?」
「嫌なら無理には言いませんけど・・・」
「嫌じゃない、嫌じゃないよ!」
「かずゆき居ないと、なーんか俺の方が寂しくて・・・」
「んふふっ。そうだろうな。」
「それじゃ、そういう事なんで今度の休みは待ってます。」
「う、うん。分かった。必ず行くから・・・」

電話だから、顔が見えなくて良かった。
多分、俺は今嬉し過ぎてヘラヘラしてるに決まってる。
まさかニノから泊まりに来てと誘われるとは思ってなかったから
嬉しいのを通り越して勝手にドキドキしてしまう俺。
もうそれこそ名古屋の時みたいな失態は許されない。
今度こそはこのモヤモヤを晴らすべく、男らしくバシッと決めなくちゃ。
だって、本当はもう誰にも遠慮しなくていいんだよ。
俺達は正式に付き合ってるんだから・・・
ニノもそれを分かってて俺を誘ってるに決まってるんだから。
とにかくニノの電話があんまり嬉しくて、電話切ってもずっと
ニノの事を考えてたからか、その夜俺の夢の中にはニノが現れ、
翌朝目が覚めても顔がずっと緩みっぱなしで、
ちょっと情けないほど締まりのない自分の顔を鏡で見て
パンパンッと頬っぺたを叩いて気合を入れて
会社へと出掛ける俺だった。

 

つづく

Follow me!

蒼ミモザ

妄想小説が好きで自身でも書いています。 アイドルグループ嵐の大宮コンビが特に好きで、二人をモチーフにした 二次小説が中心のお話を書いています。 ブログを始めて7年目。お話を書き始めて約4年。 妄想小説を書くことが日常になってしまったアラフィフライターです。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です

CAPTCHA


%d人のブロガーが「いいね」をつけました。