この指とまれ

この指とまれ 72

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この指とまれ

第72話

 

 

こうして色々とあって、なかなかスムーズにとはいかなかったけど
俺とニノは両家の家族全員にも認めて貰い、
なんとか正式に結婚することが決まった。
翌週には大野家と二宮家の両家の顔合わせの為の食事会も
急遽執り行われた。
最初は多少の緊張感は有ったけど、そのうち和やかムードになり
あっという間にそれぞれが打ち解けてくれた。
それもこれも実際はカズ君のお陰なんだけど。
小さい子が一人居るだけで場が和む。
というか、カズ君の可愛さがまるで天使みたい・・・
と言った方が正しいのかも。
皆がその天使にメロメロで、笑顔になるんだ。
カズ君の前でいがめ面になるヤツなんているのかな?
きっといないよな。
俺もこの先どんなに疲れて帰って来ても
カズ君の顔見たら、そんなの一瞬で忘れちゃうと思う。
それくらい今はもう本当に我が子みたいに愛おしくなってた。

そして、数日後には俺達は役場に来ていた。
パートナーシップの書類を提出する為だ。
いわゆる婚姻届けみたいなものだけど
俺達はあまりそういうのには拘らない人間だけど
俺達の親がそういうのはキッチリしておけと言うから
そこは二人とも逆らわずに直ぐに行動したというわけ。
実はこの日ニノの誕生日で、本人からの意向で
出来れば誕生日に入籍したいって事だったから
あえて選んで今日になった。
役場の受付の人から、「おめでとうございます。」と
あらためて言われて、ようやく夫婦になった実感が湧いて来た。
ところが、俺は大事な事を忘れていたことに気が付いたんだ。

「ニノ・・・」
「はい?」
「おいら、とても大事な事を忘れてたよ。」
「な、何を?」
「お互いの両親を説得することで頭がいっぱいだったから
カズ君に許しを貰うのを忘れてた。」
「ああー、確かに。」
「マジで最悪だ。許して貰えなかったらどうしよう?」
「知りませんよ?和幸が一番手強いかも知んないって言ってたでしょ?」
「うわぁ・・・マジか・・・」
「早く帰って聞いてみなきゃだね。あなたをお父さんとして
認めてくれるか。」
「うん、おいら頑張るよ。」

俺達は急いでニノの実家にカズ君を迎えに行き
それからニノの自宅に戻って来た。
俺はカズ君を抱っこして家に中に入ると
カズ君をソファーに座らせて中腰で目線を合わせて話し掛けた。

「カズ君?おいたんカズ君に大事な話がある。」
「だいじ?」
「そう、大事な話だよ。あのね、カズ君・・・
おいら、カズ君のパパが大好きなんだ。」
「かじゅもパパしゅき。」
「うん、そうだよね。んふふっ・・・
でね、おいらパパと結婚したいんだけどね、
カズ君、おいらの子になってくれる?」
「・・・」
「大野さん、そんな難しい言い方しても和幸分からないですよ。」
「そっかぁ、そうだよな。うーん・・・
おいたんちの子になりたい人、この指とーまれっ!」

そう言って人差し指をカズ君の前に差し出したら

「ハーイ。俺とーまった。」
「え?ニノも?」
「はぁーい。かじゅもー。」

ニノの柔らかい手とカズ君の小さい手が
俺の人差し指をシッカリと握りしめた。

「おおーっ、よぉし、二人纏めてうちの子に認定だあ。」

もう、それはめちゃめちゃ可愛くて嬉しくて
俺はカズ君のほっぺとニノのほっぺに交互にチューして
頬擦りしまくった。
カズ君もきっと意味が分かって無いと思うけど
嬉しそうにキャッキャとはしゃいで
俺の真似だと思うけど、俺とニノと交互にほっぺにチューしてくれた。
それから、3人でニノの誕生パーティをして
カズ君を寝かしつけた後、二人でゆっくり酒を酌み交わして
改めて入籍とニノの誕生日を祝った。

 

つづく

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蒼ミモザ

妄想小説が好きで自身でも書いています。 アイドルグループ嵐の大宮コンビが特に好きで、二人をモチーフにした 二次小説が中心のお話を書いています。 ブログを始めて7年目。お話を書き始めて約4年。 妄想小説を書くことが日常になってしまったアラフィフライターです。

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