この指とまれ

この指とまれ 89

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この指とまれ

第89話

 

 

 

「ゲームセット!ビーチバレー対決は大野さんチームの勝利です。
おめでとうございます。」
「いやいやいや・・・おかしいでしょ?」
「はい?何か問題でも?」
「だって、うちのチームはどう見ても文科系ばっかり揃ってるし。
これじゃ勝てる訳ないですよ。」

ニノが鼻息荒く審判にクレームを付ける。
それも分からなくもない。
だって、翔ちゃんは正直戦力外なところではあるけれど
俺のチームには相葉ちゃんや松本君も居る。
ニノのチームはニノが言う通り、どちらかと言えば
インドア派の人間ばかり。唯一風磨が戦力ってところだ。

「だけど二宮さん?次のゲームはクイズですよ。
それこそ二宮さんのチームが有利だと思いますけど。」
「そうだよ。クイズとかニノ得意そうじゃん。」
「二宮さん、大丈夫です。次は絶対に勝ちましょう。」
「ホント?菊池君頼むよ。俺罰ゲームとかマジで嫌だからね?」
「分かってますって。」

まぁ、何だかんだ言ってもゲームは最高に盛り上がった。
そして、予想通り次のクイズ対決ではニノのチームが
余裕で勝利を収めた。

「それでは、最後の対決となりました。
ビーチフラッグ対決です。対戦は1対1で
出場する順番はそれぞれのチームで話し合って結構です。」
「大野さんと二宮さんは一番最後ね。」
「えええっ、やだぁ。俺は出来れば翔さんとがいいな。」
「悪いけど、俺は瞬発力には割と自信があるよ。」
「本当?でも智との一騎打ちなら絶対俺が負けるに決まってるもの。」
「そんなんやってみないと分かんねえじゃん。」
「やる前から明確です。」
「それなら・・・僕が代表の代わりにやりましょうか?」
「知念・・・?」
「代表はカズ君をお願いします。」
「え?あ、それは良いけど・・・」
「おめでたい日に何もご夫婦を戦わせる必要無いですもんね。
僕となら単純にゲームを楽しめるでしょう?」
「ニノ、どうする?」
「の、望むところです。」

そして、ビーチフラッグ対決が始まり、
これもなかなかのエキサイティングな競技で
ニノと知念の対決を前に互角の戦いを繰り広げた。

「現在、3対2で大野さんチームが優勢です。
次が最後の対戦ですが、最後は勝った方のチームに
3ポイント差し上げます。」
「おおおっ、ニノ頑張れ!」
「え?代表、どっちの味方ですか?」
「あっ、ゴメン、ゴメン。」
「奥さん、申し訳ありませんが全力でやらせて貰いますね?」
「俺だって・・・」

砂浜にうつ伏せになって二人はスタンバイした。

「それでは位置について・・・よーい・・・」

ホイッスルの音でその対決はスタートした。
立ち上がりは完全にニノが早かった。
だけど、砂の上の徒競走で知念の必死の挽回が始まり
どちらが勝ってもおかしくないってくらい
めちゃめちゃいい対決になり、全員が固唾を呑んで
その試合の行くへを見守った。
二人が倒れ込むように手を伸ばし、最終的にフラッグを掴んだのは
知念だった。

「はぁはぁはぁ・・・くっそぉー」

ニノはその場に仰向けに寝転び悔しそうに砂を拳で叩いた。
俺はカズ君とニノの傍に駆け寄り、腕を引っ張って
身体を起こし、砂を払ってあげた。

「もうちょっとだったのになぁ。ホント惜しかったよ。」
「どっちにしても勝てなかったってことです。あなたと対戦してても
俺は完敗には違いないから・・・」
「罰ゲーム、おいらが代わってあげるよ。」
「結構です!これは皆さんが考えたゲームですから。」
「そりゃま、そうだけど・・・」
「何かすみませんでした。俺が本気出しちゃったばっかりに・・・」
「たかだかレクレーションの罰ゲームでしょ?なんてことないよ。」
「それじゃ、集合して下さーい。」

松本君が招集をかけた。

「以上でゲーム対決は終了です。この後は櫻井代表の別荘で
バーベキューパーティを行います。ホテルの正面玄関に
マイクロバスを準備してますので皆さんそれで移動して下さい。」
「え?翔ちゃんの別荘で?」
「はい、ご協力を頂きました。」
「そうなんだ?で・・・罰ゲームは?」
「移動してから説明します。」

そして俺達は言われた通りにバスに乗り込んだ。

「ホントにこれ、俺達の結婚式なのかなぁ・・・
普通に会社のレクレーションと変わんない気がするけど・・・」
「まぁ、いいんじゃないですか?皆さん楽しそうだし。」
「うーん・・・」

ニノがチャペルのバージンロードを歩く姿を若干期待していた俺は
それが一風様変わりな結婚式だという事に気付き、
正直なんだか複雑な心境だった。

 

 

つづく

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蒼ミモザ

妄想小説が好きで自身でも書いています。 アイドルグループ嵐の大宮コンビが特に好きで、二人をモチーフにした 二次小説が中心のお話を書いています。 ブログを始めて7年目。お話を書き始めて約4年。 妄想小説を書くことが日常になってしまったアラフィフライターです。

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