ラブソングは君と,  第2章

急接近③

第2章

急接近③

 

「大野さんって、やっぱり僕が思ってた通りの人です。面白いし、優しいし。」

「分かるよ。俺も最初会った時に同じこと感じた。」

「やめてよ。なんか照れるじゃん。」

「意気投合したって事で、これから付き合い長くなるだろうし、お互い仲良くやってきましょうよ。」

「うん、有難うね。独立して仕事が途絶えないのも潤君のお陰だしさ、本当に感謝してるよ。」

「俺は大野さんの才能を認めてるし、憧れてるからね。」

「素敵な繋がりですよね。ご縁というのかな。」

「んふふ、そうだね。こうして相葉さんとも知り合いになれた。」

「それじゃ、今夜はもう1件行っちゃいますか?」

「あ、僕は仕事が有るんで、今日はこれで失礼しますよ。ゴメンね。また誘って。」

「ええ?これから仕事するの?」

「僕の場合は深夜に周りが寝静まってからの方が仕事が捗るんですよ。」

「なるほどね。確かに昼間は雑用、雑音が多すぎるものね。」

「大野さんは、どうする?まだ帰らないよね?」

「うん、明日から4連休にしたんだ。仕事も一段落したんで。」

「よし、それじゃ決まり。大野さんと俺は二人で二次会ね。」

ということで、相葉さんとはそこで別れて俺は潤君と二人で二件目の店に移動することになった。次を何処の店で飲むかと話し合った結果、俺の行きつけのBarに決まった。

タクシーでそのBarに移動すると

「へえ、大野さん随分シャレた店知ってるんだね。意外だなぁ。」

と、店内をキョロキョロ見回した。

「んふふっ、普段は何時も一人で来るんだけど今日は特別だよ。」

「いらっしゃいませ。お友達ですか?」

「うん、マスター。仕事関係の知り合いなんだ。」

「あ、大野さん、この前の二宮君覚えてます?」

「え?二宮・・・?あっ、あのオッサンに騙され掛けた?」

「彼、また来ますよ。」

「え?そんなしょっちゅう来てるの?」

「さっきまでここで飲んでたんですよ。そしたらこれを忘れたらしくて・・・」

マスターがそう言ってスマホを俺に見せた。

「マジか。」

「大野さんの事、ずっと聞いてましたよ。」

「えっ?な、何で?」

「さぁ。それは私にも分からないですけど、気になるみたいですね。」

「え?誰、誰?大野さんに気が有るの?」

「ちょっ、相手は男だよ。」

「なんだ。そうなの?」

「ご注文は?」

「あ、おいら何時ものウィスキーロックで。」

「じゃ、私も同じものを。」

「かしこまりました。」

「ところで大野さん?あの子、アシスタントの・・・」

「ああ、奈緒ちゃん?」

「そそ、奈緒ちゃん。あの子さ、大野さんの事ほの字ですよね?」

「えっ?何で知ってるの?」

「そりゃ、見れば誰だって分かるよ。」

「おいらさ、こないだ彼女に告白されたんだよ。」

「ホントかよ?」

「うん・・・でね、正直困ってるんだよねぇ。」

「大野さんは?嫌いなの?彼女のこと。」

「好きとか嫌いの問題じゃないんだ。だってあの子従業員じゃん。」

「うん、まあね。だけど社内恋愛ってありがちじゃない。」

「おいらは、彼女を異性として意識したこと無いんだ。」

「それって、ときめかないってこと?」

「まったく・・・」

「そりゃ駄目だね。」

「でしょ?」

「しかし、あなたも隅に置けないなぁ。モテモテじゃないの。」

「からかわないでよ。モテモテって、彼女だけじゃん。」

「だけど、ここの常連客もあなたに夢中なんでしょ?」

「だからぁ、それは男だって。」

「あなた知らないの?近頃じゃ同性愛の映画とかドラマとか大ヒットしてるんですよ?」

「人が真面目に相談してんのに。」

「あ、俺これでも真面目に話してるつもりですけど。」

「お待たせしました。ウィスキーのロックです。」

「とりあえず、乾杯しよ。」

そこで30分くらい潤君と飲んでいたら、マスターが言ってたようにあの時の彼が現れた。

「はあ~マスター、すみません。スマホ忘れるなんて、俺どんだけ馬鹿なの?」

「何処で気付きました?」

「駅の改札口、危うく電車に乗って帰るとこだった。」

「一度戻ったりしたらここまで出てくるの大変ですからね。早く気付かれて良かったですね。」

「うん・・・」

彼はまだ全然おいらに気付いていなくて、マスターがそれとなくおいらの方を指差してようやくおいらの存在に気付いた。

「あっ・・・」

「んふふ。こんばんは。また会ったね。」

「え?いつから?俺が飲んでた時は居なかったけど・・・」

「多分入れ違い。」

「なんだ、そっかぁ。」

「ちょっと座って飲んでけば?」

「えっ?でも・・・」

俺の隣に潤君という連れが居るから、彼は一瞬戸惑ってる様子だった。

「どうぞ、僕にはお構いなく。」

「あ、うん、気を使わなくても大丈夫だから。」

「そ、それじゃあちょっとだけ。」

彼はそう言って右隣には潤君が座ってたから、俺の左横に回って腰掛けた。

「マスター、彼にカシスオレンジを作ってあげて。」

「かしこまりました。」

「覚えてくれてたんだ?」

「ええ?そりゃ覚えてるよ。まだ1週間くらいしか経ってないじゃん。ってか、おいらまだ名前聞いてなかった。」

「え?あ、俺?二宮。ニノでいいよ。」

「ニノ、俺は松本です。宜しく。」

「あ、はじめまして。宜しくです。」

「なかなか可愛い子ちゃんじゃん。俺は奈緒ちゃんより彼の方がお似合いだと思うけど。」

潤君が俺の脇腹を突いてコソコソ小声でおいらにそう話し掛けた。

 

 

 

つづく

 

 

 

妄想小説が好きで自身でも書いています。 アイドルグループ嵐の大宮コンビが特に好きで、二人をモチーフにした 二次小説が中心のお話を書いています。 ブログを始めて7年目。お話を書き始めて約4年。 妄想小説を書くことが日常になってしまったアラフィフライターです。

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