真夜中の虹 9

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真夜中の虹 9

 

 

「おーのさんは、そういうのってどう思います?」

「どうって・・・好きなんでしょ?好きになったんなら男も女も関係ないとは思うけど・・・」

「やっぱり・・・」

「え?」

「ううん・・・何でもないです。」

ほら、次はあなたの番ですよ。あなたは男と付き合ってるんでしょ?

「おーのさんは?男の人に告白したことある?」

「えっ?おいら?ないよ・・・」

「それじゃ、されたことは?」

「それもないよ。」

そんなわけないでしょうが。素直じゃないなぁ・・・あともう一押しなんだけどな。ていうか、この人全然酔わないな。俺より間違いなく飲んでるのに・・・そんな事を考えてた次の瞬間、インターホンが鳴って

「あれ?こんな時間に誰だろ?」

そう言うと、大野さんは立ち上がって玄関に向かった。

「ちょっと!来るなら連絡くらいしろよ。」

「どうして?何をそんなに焦ってんのさ。突然来られたらマズいことでも有るの?」

「別に焦ってなんか・・・」

想ってもみないまさかの訪問者。それは、あの潤って人だ。俺が来てる事に気付いていないんだろう、ズカズカと俺達が飲んでる部屋まで入って来た。

「えっ?何?飲んでたの?・・・ってか、おたく誰?」

ようやく俺の存在に気付き、驚いた顔で俺を指差してそう聞いた。

「あ、ども。」

「誰よ?」

「誰でもいいだろ?おまえには関係ない。」

「へえ・・・なるほどね。連絡がないと思ったらこういう事?」

「何しに来た?」

「そんなおっかない顔しなさんなよ。仕事の話だったけどお邪魔みたいだから今夜は帰るよ。」

お、お邪魔?どゆこと?

「あっ、俺が帰りますよ?俺の方がお邪魔でしょ?」

「ニノは帰らなくていいよ。」

「でも・・・」

「そんな酔っ払ってまともに帰れるわけがないでしょ。」

「俺、車だから送ろうか?」

「潤はいいから帰れよ。」

「言われなくても帰りますよ。良かったじゃん。こんな可愛い人がお相手してくれるなら、あなたももう寂しくないね。」

「え・・・」

お、お相手?どーゆー意味?俺は勝手に変な想像に先走り、顔中真っ赤になった。

「おい、いい加減にしろよ。」

「はいはい、帰ります。大野さん、また連絡するわ。ちゃんと電話出てよ?」

「分かってるよ。」

「んじゃ、またね。おやすみ・・・」

俺の事を上から下まで舐めるように確認すると、ひととおり言いたいこと言って帰って行った。

「まったく・・・アイツ、わけ分かんねえ事ばっか言って、初対面なのに失礼だよね。なんかゴメンね。気を悪くしたよね?」

「ううん・・・あの、俺帰らなくて大丈夫でした?」

「なんで?」

「大事な話あったんじゃないの?」

「あっ、仕事の話だよ。潤はビジネスパートナーなんだ。」

「ビジネス・・・パートナー・・・こんな夜遅くに仕事の話?」

「うん。おいらの仕事は時間関係無いから。だけど、そんなの明日でも全然大丈夫。」

ん?仕事の付き合い?え・・・付き合ってるんだよね?

「あ、あの・・・」

「何?」

「その・・・すごくお二人気心知れてる感じでしたけど・・・」

「あー、幼馴染みだからじゃない?年はおいらの方が上なんだけど、生意気でしょ?あ、ニノと同い年だよ。」

「そ、そうなんだ・・・」

幼馴染みか・・・で?付き合ってないの?とは流石に聞けない。

「おおのさん?寂しいの?」

「えっ?あー、潤の言う事真に受けなくていいよ。アイツはおいらの事いっつもああやってからかうんだ。」

「そうなの?」

「あー、なんの話してたんだっけ?話の途中だったよね。」

「うん・・・忘れちゃった。」

「全部アイツのせいだ。飲み直そうか・・・」

そう言って大野さんは新しいグラスに水割りを作ってくれた。結局大野さんと潤って人の関係はビジネスパートナーって事だけしか判明せず、俺は何をしにここに来たんだろうって思いながらも、大野さんと飲む酒が普通に美味くて寝落ちするまで時間も忘れて飲み明かしてしまった。

 

 

つづく

 

 

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投稿者: 蒼ミモザ

妄想小説が好きで自身でも書いています。 アイドルグループ嵐の大宮コンビが特に好きで、二人をモチーフにした 二次小説が中心のお話を書いています。 ブログを始めて7年目。お話を書き始めて約4年。 妄想小説を書くことが日常になってしまったアラフィフライターです。

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